中央値の求め方|平均との違い・偶数個の出し方・Excel/SPSSまで
中央値とは、データを小さい順に並べたとき、ちょうど真ん中に来る値のこと。平均が外れ値に引っ張られる場面でも、中央値はデータの“ふつう”を素直に表してくれます。求め方から使い分け、Excel・SPSSでの出し方までやさしく解説します。
みなさん、こんにちは。スマート・アナリティクスの畠です。「平均を出したけれど、どうも実感と合わない」——研究や現場のデータで、こう感じたことはないでしょうか。少数の極端な値(外れ値)があると、平均はそちらへ引っ張られてしまいます。そんなときに、データの“真ん中”を素直に表してくれるのが中央値です。このページでは、中央値の求め方を奇数個・偶数個の手計算からていねいに追い、平均・最頻値との使い分け、外れ値に強い理由、そしてExcel・SPSSでの出し方までを順番に見ていきます。
このページの要点
- 中央値は、データを小さい順に並べたときちょうど真ん中に来る値。個数が偶数なら中央2つの平均をとる
- 平均は外れ値に引っ張られるが、中央値は極端な値の影響を受けにくい(頑健)
- 年収のように分布が左右非対称なデータでは、中央値のほうが「代表的な値」を表しやすい
- Excelは
MEDIAN関数、SPSSは「分析→記述統計」から求められる
代表値とは(平均・中央値・最頻値)
データ全体の中心を、たった1つの数値で表したものを代表値といいます。代表値には主に次の3つがあり、目的やデータの性質によって使い分けます。
- 平均値(mean):すべての値を合計して個数で割った値。もっともよく使われるが、外れ値の影響を受けやすい。
- 中央値(median):小さい順に並べたときの真ん中の値。外れ値に強い。
- 最頻値(mode):もっとも多く出てくる値。名義尺度(カテゴリ)でも使える唯一の代表値。
中央値とは
中央値とは、データを大きさの順に並べたとき、順位がちょうど中央にくる値です。上半分と下半分をきっかり分ける境目、と考えるとイメージしやすいでしょう。平均が「値の大きさ」を足し合わせて計算するのに対し、中央値は「順位」だけで決まります。だからこそ、極端に大きい(小さい)値があっても、中央値はほとんど動きません。
中央値の求め方(奇数個・偶数個)
求め方はとてもシンプルで、次の2ステップです。
- データを小さい順に並べ替える
- 真ん中の順位の値を読む(個数が偶数なら中央2つの平均)
例1:データが奇数個(5個)のとき { 3, 8, 1, 9, 5 } を並べ替えると { 1, 3, 5, 8, 9 }。ちょうど真ん中の3番目=5が中央値です。位置は「(個数+1)÷2=(5+1)÷2=3番目」で求められます。
例2:データが偶数個(6個)のとき { 4, 1, 7, 3, 9, 6 } を並べ替えると { 1, 3, 4, 6, 7, 9 }。中央にある2つ(3番目の4と4番目の6)の平均、(4+6)÷2=5が中央値です。
ひとつの外れ値に、平均は動くが中央値は動じない
たとえば年収データでは、ごく一部の高所得者に平均が引き上げられ、「平均年収」が多くの人の実感より高く出がちです。中央値は順位で決まるので、極端な値が1つ入っても“真ん中”はほとんど動きません。だから中央値は「ふつうの人の値」に近いのです。
平均・中央値・最頻値の使い分け
3つの代表値は「どれが正しい」ではなく、データの分布に応じて使い分けます。目安を整理します。
| 代表値 | 何を表すか | 外れ値への強さ | 向いているデータ・場面 |
|---|---|---|---|
| 平均値 | 値の大きさを均した中心 | 弱い(影響大) | 左右対称に近い分布。テストの点数など |
| 中央値 | 順位の真ん中 | 強い | 左右非対称・外れ値あり。年収・地価・在院日数など |
| 最頻値 | もっとも多い値・カテゴリ | — | 名義尺度(血液型・好きな色など) |
たとえば年収データでは、ごく一部の高所得者に平均が引き上げられ、「平均年収」が多くの人の実感より高く出がちです。こうした場面では、中央値のほうが「ふつうの人の値」に近く、代表値として自然です。
外れ値と代表値(なぜ中央値は頑健か)
中央値が外れ値に強いことを、小さな例で確かめてみましょう。{ 2, 3, 4, 5, 6 } の平均は4、中央値も4です。ここに極端な値 100 を1つ加えて { 2, 3, 4, 5, 6, 100 } にすると、平均は一気に20へ跳ね上がりますが、中央値は (4+5)÷2=4.5 とほとんど動きません。
ここがポイント 平均は「値の大きさ」で決まるため外れ値に敏感、中央値は「順位」で決まるため頑健です。外れ値が疑われるときは、平均だけで判断せず中央値も併せて確認しましょう。
エクセル・SPSSでの中央値の求め方
Excel セルに =MEDIAN(範囲) と入力します(例:=MEDIAN(A2:A100))。平均は =AVERAGE()、最頻値は =MODE.SNGL() で、3つを並べて比べると分布の偏りが見えてきます。
IBM SPSS Statistics 「分析→記述統計→度数分布表」を開き、「統計量」ボタンから中央値にチェックを入れて実行します。平均・最頻値・四分位数も同じ画面でまとめて出せます。分布の形も確認したいときは「分析→記述統計→探索的分析」が便利です。画面の具体的な操作手順は「SPSSの使い方」シリーズでキャプチャ付きで紹介しています。
つまずきやすいポイントと注意点
- 並べ替えを忘れる。中央値は必ず「小さい順に並べてから」真ん中を読みます。元の順番のままではいけません。
- 偶数個で平均を取り忘れる。個数が偶数のときは中央の2つの平均です。片方だけを中央値としないよう注意します。
- 名義尺度には使えない。血液型や好きな色のようなカテゴリ(名義尺度)は順位がつけられないため、中央値は求められません。この場合は最頻値を使います。
- 平均だけで語らない。分布が非対称なら、平均と中央値を併記すると誤解を防げます。
よくある質問(FAQ)
Q中央値と平均値は、どちらを使えばよいですか?
Qデータが偶数個のときの中央値は?
Q中央値が外れ値に強いのはなぜですか?
Q平均値・中央値・最頻値の違いは?
Qエクセルで中央値を出す関数は?
=MEDIAN(範囲) です。空白セルは自動的に無視されますが、文字列が混ざると意図しない結果になることがあるため、数値列に対して使ってください。QSPSSで中央値を求めるには?
Q中央値が使えないデータはありますか?
Q四分位数と中央値の関係は?
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