分析手法 完全ガイド

統計分析手法一覧目的・データ別の選び方と使い分け

平均を比べたい、変数同士の関係を調べたい、結果を予測したい。分析の目的、データの種類、グループの数から、使う手法を探せます。各ガイドでは考え方、前提条件、結果の読み方、SPSSでの進め方まで解説しています。

収録 30本監修 畠 慎一郎(スマート・アナリティクス株式会社 代表取締役社長)最終更新

目的とデータの種類から手法を選ぶ

やりたいことデータ・条件候補の手法
分布の形や代表値をつかむ1つの変数度数分布表/中央値/標準偏差と分散/データ可視化
単位の違う値を同じ物差しにそろえる平均や単位が異なる変数標準化(Zスコア)
2群の平均を比べる対応なし・連続値t検定/U検定
3群以上の平均を比べる対応なし・連続値一元配置分散分析/多重比較/クラスカル・ウォリス検定
同じ対象をくり返し測って比べる対応あり・3時点以上反復測定分散分析
2つの要因の効果と交互作用を見る要因が2つ二元配置分散分析
2つの量的変数の関係を見る連続値×連続値相関分析
カテゴリ同士の関係を見るクロス集計表カイ二乗検定
数値の結果を予測・説明する目的変数が連続値回帰分析/重回帰分析
あり・なしを予測する目的変数が二値ロジスティック回帰/ROC分析
多数の項目を少数にまとめる変数の次元を減らす主成分分析/因子分析/信頼性分析
似た対象をグループに分ける正解ラベルなしクラスター分析
大量のデータや自由記述から傾向を探す行動・購買データ、文章データマイニング/テキストマイニング
必要な人数と差の大きさを見積もる研究計画・結果の報告サンプルサイズ/効果量

表は手法を探す入口の目安です。実際に手法を決めるときは、対応の有無、分布の形や外れ値、研究デザインもあわせて確認します。検定の考え方は仮説検定とは?、正規性による使い分けはパラメトリック検定とノンパラメトリック検定で解説しています。

差を比べる検定の使い分け

比べる対象正規分布を仮定できる分布の仮定が難しい・順序データ
2群・対応なしt検定(Welchのt検定)マン・ホイットニーのU検定
2群・対応あり対応のあるt検定ウィルコクソンの符号付き順位検定
3群以上・対応なし一元配置分散分析クラスカル・ウォリス検定
3群以上・対応あり反復測定分散分析フリードマン検定

目的別のガイド一覧

データを要約・可視化する7本

2群・3群以上を比較する9本

変数の関係を調べる2本

結果を予測する4本

変数や対象をまとめる6本

サンプルサイズ・効果量を調べる2本

手法選びでよく迷うところ

t検定とU検定はどう選ぶ?

各群の分布が正規分布に近く、平均で比べたいときはt検定を使います。等分散を仮定しないWelchのt検定が標準です。分布の偏りや外れ値が大きいとき、5段階評価のような順序データのときはU検定を使います。

相関分析と回帰分析の違いは?

相関分析は2つの変数の関係の向きと強さを相関係数で示します。回帰分析は説明変数から目的変数の値を予測・説明する式を求め、複数の説明変数も同時に扱えます。

カテゴリか連続値かで何が変わる?

身長や得点のような連続値は平均や相関で扱い、性別や「あり・なし」のようなカテゴリは度数や割合で扱います。カテゴリ同士の関係はカイ二乗検定、二値の結果の予測はロジスティック回帰を使います。

対応あり・なしで何が変わる?

同じ対象を2回以上測ったデータは対応あり、別々の対象どうしを比べるデータは対応なしです。上の表のとおり、同じ2群比較でも使う検定が変わります。

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