欠損値分析とは?
― 欠測データを適切に扱い、分析のバイアスを防ぐ

データに含まれる欠測値が分析結果に与える影響を評価し、適切な方法で補完・処理するための分析手法。単純な除外処理だけでなく、統計モデルに基づく補完で情報損失を最小化します。

難易度:★★☆ 想定読了:8分 最終更新 2026.05.17 監修:スマート・アナリティクス代表

欠損値分析とは

データに含まれる欠測値が分析結果に与える影響を評価し、適切な方法で補完・処理するための分析手法。単純な除外処理だけでなく、統計モデルに基づく補完で情報損失を最小化します。

欠損値分析で分かること

  • 欠損の発生割合・分布
  • 欠損のメカニズム(MCAR/MAR/MNARの考え方)
  • 欠損が分析結果に与える影響
  • 補完後データの妥当性

欠損値分析の主な種類

手法概要
リストワイズ削除欠損を含むケースを除外。MCAR の場合のみバイアスなし。
平均値・中央値代入簡易的な補完。手軽だが分散を過小評価しやすい。
回帰による補完他変数から予測。MAR を仮定する場合に有用。
EMアルゴリズム最尤推定に基づく補完。
多重代入法(MI)複数の代入値を生成し統合。論文発表で推奨される標準的手法。

研究・ビジネスでの利用シーン

脱落データの補完

追跡研究

縦断研究で生じる脱落データを多重代入で補完し、ITT解析の妥当性を保ちます。

未回答パターン分析

アンケート調査

未回答の発生パターンから問題のある質問を特定し、調査票の改善材料とします。

パネルデータの補完

経済データ

一部期間が欠損するパネルデータで、観測情報から補完を行います。

SPSSで実施する場合の製品選定

欠損値分析をSPSSで実施する際に必要となる製品とオプションを整理します。

やりたいこと推奨製品備考
欠損確認・単純な処理IBM SPSS Statistics Base標準機能
多重代入法・パターン分析IBM SPSS Missing Values専用アドオン
自動データ準備(ADP)IBM SPSS Data Preparation前処理全般

分析時の注意点

  • 欠損の発生メカニズムを仮定せずに補完しない
  • 補完後データでの過信に注意する
  • 研究報告では欠損処理方法を明記する
  • 欠損割合が極端に大きい場合は研究計画そのものを見直す

欠損値分析の進め方、専門家がサポートします

分析設計の段階から、結果解釈・論文記述まで——研究テーマに応じてご相談いただけます。
必要なSPSS製品の構成もあわせてご提案します。

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よくあるご質問

Q.リストワイズ削除ではダメですか?
欠損が完全にランダム(MCAR)なら問題ありませんが、そうでない場合は結果にバイアスが生じます。欠損割合が大きい場合や論文発表時は多重代入法が推奨されます。
Q.多重代入法の代入数は?
一般的に20〜100回が推奨されます。欠損割合が大きいほど多くの代入が必要となります。
Q.MCAR・MAR・MNARとは?
MCAR=完全にランダム、MAR=観測変数で条件付ければランダム、MNAR=ランダムでない欠損です。多重代入法はMARを仮定します。

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