SPSS Statistics 32 の新機能

変数選択付き混合型クラスター(STATS MIXED CLUSTER2)

変数の選択とクラスター数の決定を、クラスタリングと同時に行う拡張手続きです。

連続変数とカテゴリ変数が混在するデータを対象に、分類に効く変数を絞り込み、適切なクラスター数の決定を支援します。SPSS Statistics 32 で Extension Hub から追加できる R の拡張です。

Extension Hub から追加R プラグインで動作混合型データに対応

ご相談は製品に詳しい専門スタッフが承ります。IBM SPSS 正規販売店です。

変数選択付き混合型クラスターの出力イメージ
この手続きでまとめて扱うこと
  • 連続変数とカテゴリ変数の混在データ
  • クラスタリングに効く変数の選択
  • クラスター数の決定の支援
要点

変数選択付き混合型クラスターの要点

要約

変数選択付き混合型クラスター(STATS MIXED CLUSTER2)は、連続変数とカテゴリ変数が混在するデータを、変数の選択とクラスター数の決定を含めて一つの手続きで分類する拡張手続きです。SPSS Statistics 31.0.2 で追加された混合型クラスター(STATS MIXED CLUSTER)に、変数選択の機能を加えた発展版にあたります。

種別
拡張機能(R)
対応バージョン
SPSS Statistics 32 以降
導入
Extension Hub からインストール
向いている分析
顧客セグメンテーション・対象者の類型化
できること

一つの手続きで3つの工程を進める

通常のクラスター分析では、使う変数とクラスター数を分析者が先に決めてから分類を実行します。STATS MIXED CLUSTER2 は、この2つを分類と同時に扱います。

候補の変数STATS MIXED CLUSTER2出力 連続変数(購買額・検査値など) カテゴリ変数(会員区分・治療区分など) 選ばれた変数クラスター数各クラスターの特徴 変数の選択クラスター数クラスタリング 有効な変数を絞る決定を支援混合型のまま分類 3つの工程を一つの手続きの中で同時に進めます。分析者は候補の変数を指定し、出力を検討します。

混合型データをそのまま分類

購買額のような連続変数と、会員区分のようなカテゴリ変数を、一つの枠組みでクラスタリングします。変数の型をそろえる前処理をせずに進められます。

分類に効く変数を絞り込む

候補として指定した変数の中から、クラスタリングに有効な変数を選びます。分類に寄与しない変数の影響を抑え、クラスターの輪郭を保ちます。

クラスター数の決定を支援

いくつのクラスターに分けるかを判断するための出力が得られます。最終的なクラスター数は、分析の目的と解釈のしやすさに照らして分析者が決めます。

考え方

候補の変数から、分類に効く変数が選ばれる

クラスター分析は、あらかじめ正解のグループが与えられていないデータから、性質の似た対象どうしのまとまりを見つける手法です。分類に関係の薄い変数が多く入ると、クラスターの境界がぼやけます。

STATS MIXED CLUSTER2 は、候補の変数それぞれが分類にどれだけ効いているかをデータから判断し、有効な変数でクラスターを構成します。変数の取捨選択とクラスター数の検討をデータにもとづいて進めるため、分類の根拠を説明しやすくなります。

連続変数とカテゴリ変数が混ざったデータは、顧客データ、臨床データ、アンケートのいずれでもよく見られます。この手続きは、そうしたデータを型ごとに分けずに扱います。

IBM SPSS Statistics 32
変数選択付き混合型クラスターの出力イメージ
変数選択付き混合型クラスターの出力イメージ
候補の変数(顧客データの例)分類に使われた変数とクラスター 購買額(連続)来店頻度(連続)会員区分(カテゴリ)利用チャネル(カテゴリ) 年齢(連続)居住地域(カテゴリ) 黒枠=分類に効いた変数 薄い枠=影響が小さく外れた変数(例) クラスター1クラスター2クラスター3 購買額 高来店 多有料会員 購買額 中来店 少アプリ経由 購買額 低来店 中店舗中心 各クラスターの特徴を選ばれた変数の値から読み、呼び名を付けます。 図は考え方を示す例です。どの変数が選ばれ、いくつのクラスターになるかはデータによって変わります。
31 との関係

混合型クラスター(31.0.2)との使い分け

SPSS Statistics 31.0.2 の混合型クラスター(STATS MIXED CLUSTER)は、混合型データのクラスタリングを行う拡張手続きです。32 の STATS MIXED CLUSTER2 は、これに変数選択を加えています。

観点混合型クラスター(31.0.2)変数選択付き混合型クラスター(32)
拡張の名前STATS MIXED CLUSTERSTATS MIXED CLUSTER2
混合型データ対応対応
使う変数指定した変数をすべて使う候補から有効な変数を選ぶ
クラスター数分析者が決める部分が大きい決定を支援する出力がある
向いている場面使う変数が決まっているとき変数の絞り込みまで手続きに任せたいとき
使い方

導入から出力の確認まで

拡張手続きのため、はじめに Extension Hub からインストールします。

01

拡張ハブから追加

「拡張」メニューの「拡張ハブ(Extension Hub)」で STATS MIXED CLUSTER2 を検索し、インストールします。

02

手続きを呼び出す

インストール後、分析メニューに追加された項目から手続きを開きます。

03

候補の変数を指定して実行

連続変数とカテゴリ変数が混在したまま候補の変数を指定し、変数選択やクラスター数のオプションを必要に応じて設定して実行します。

04

出力を検討

選ばれた変数、クラスター数、各クラスターの特徴を確認します。

導入時の確認事項

この拡張は R プラグインを利用します。初回の実行時に R パッケージのダウンロードが必要になる場合があります。ネットワークに制限がある環境では、CRAN ミラーの設定(spssprod.inf の CranURL キー)を使えます。メニューの正確な位置とオプションの詳細は IBM のドキュメントでご確認ください。

出力の読み方

クラスターに呼び名を付けられるか

出力されたクラスターは、選ばれた変数の値を手がかりに、それぞれがどのような特徴を持つグループなのかを読み解きます。「購買額が高く来店頻度も多いグループ」のように、各クラスターに意味のある呼び名を付けられるかどうかが、結果を研究や施策に使えるかの目安になります。

クラスター数は、手続きが示す判断材料と、分析の目的・解釈のしやすさを合わせて決めます。クラスターの数や中身が解釈しにくいときは、候補の変数やオプションを見直して再実行します。

クラスター分析は、データの中のまとまりを記述する手法です。得られたクラスターと他の変数との関係を論じる場合は、別の分析で確かめます。

手法の比較

k-means 法などとの違い

観点変数選択付き混合型クラスター一般的なクラスター分析(k-means 法など)
データの型連続・カテゴリの混在に対応連続変数向けが基本
変数の選択手続きの中で絞り込む事前に分析者が決める
クラスター数決定を支援する事前に指定することが多い
向いている場面変数が多く、型も混在するデータ変数とクラスター数が定まっているとき

使う変数とクラスター数が定まっていれば、k-means 法や TwoStep クラスターなど SPSS Statistics の標準の手続きで手早く分類できます。

活用例

分野別の使いどころ

顧客セグメンテーション

購買額や来店頻度(連続)と、会員区分や利用チャネル(カテゴリ)が混在する顧客データから、セグメントに効く変数だけで分類します。

患者・対象者の類型化

検査値(連続)と既往歴の有無や治療区分(カテゴリ)を組み合わせ、対象者のタイプ分けを行う研究に使えます。

アンケート回答者の分類

数値評価と選択式の設問が混ざった調査データから回答者をタイプに分け、分類に効いている設問を把握します。

よくある質問

よくある質問

「混合型」とは何を指しますか?

連続変数(数値)とカテゴリ変数(分類)が混在するデータのことです。STATS MIXED CLUSTER2 は、こうしたデータを型ごとに分けずに扱います。

31.0.2 の混合型クラスターとどちらを使えばよいですか?

使う変数があらかじめ決まっているなら、31.0.2 の混合型クラスター(STATS MIXED CLUSTER)で対応できます。変数の絞り込みまで手続きに任せたい場合は、32 の変数選択付き混合型クラスター(STATS MIXED CLUSTER2)が向いています。

クラスター数は手続きが決めてくれるのですか?

クラスター数の決定を支援する出力が得られます。最終的なクラスター数は、分析の目的や解釈のしやすさと照らして分析者が決めます。

候補の変数が多くても使えますか?

多数の候補から分類に有効な変数を絞り込むことが、この手続きの利点です。候補の変数が多いデータほど、変数選択の効果が出やすくなります。

導入に必要な環境は?

SPSS Statistics 32 以降と、R プラグインが使える環境が必要です。Extension Hub から名前で検索してインストールします。初回は R パッケージの取得が発生するため、ネットワークに制限がある場合は CRAN ミラーの設定をお使いください。

専門スタッフが対応しますIBM SPSS 正規販売店。構成のご確認だけのご相談も承ります。

変数選択付き混合型クラスターのご相談

お手元のデータで使えるか、31 からのアップグレードが必要かなど、分析の内容をうかがってご案内します。

お電話でも承ります0120-835-761平日 9:00–18:00

セミナーのお知らせ