SPSSの4つの尺度(名義・順序・間隔・比例)の違い|SPSSの使い方 第3回
本ページでは、SPSSで扱うデータの4つの尺度(名義・順序・間隔・比例)を解説します。尺度の違いによって適用できる分析手法が変わるため、上手に使い分けられるよう認識しましょう。連載「SPSSの使い方」第3回です。
このページでできるようになること
- 名義・順序・間隔・比例の4尺度を区別できる
- 各尺度に適した分析手法の判断ができる
- SPSSの変数ビューで尺度を設定できる
事前に準備するもの
データセット(vol_2で読み込んだものやサンプルデータなど)。尺度設定の確認に使います。
第3回:データには種類がある - 尺度の話 -
さて、前回まででSPSSにデータを読み込むことができましたね。
SPSSでは、CSVファイルやエクセルデータ、データベースに格納されているデータを読み込むことが可能です。まだデータを読み込んでいない方は、「第2回:データを読み込んでみよう」の回を参照してください。
さて、今回は、データを読み込んだ後の変数の定義を行っていきます。この部分は一見、地味な作業ですが、SPSSを操作する上では非常に重要な部分となりますのでしっかりと習得するようにしましょう。
変数ビューを使った下準備
データが正常にインポートできたら、すぐに分析に取り掛かりたいところですが、もう少し準備に時間をかけましょう。
SPSSには「データビュー」と「変数ビュー」という2つのビューがあります。画面下側のタブにて設定を行います。
早速、「変数ビュー」をクリックしてみましょう。

変数ビューでは、各変数(今回のデータで言えば、idや性別、年齢など)の内容を定義します。
この変数ビューでは、列(縦)に各変数(項目)が並びます。行(横)に各変数の細かい設定ができるような画面になっています。
各設定については、次回に詳細を解説するとして、今回は重要な尺度というデータの種類についての解説をしていきます。
データには種類がある?データの尺度について
データと一口に言ってもさまざまな種類があります。その中でも統計解析を行う際には、大きく分けて2つの種類のデータが存在します。質的変数と量的変数です。変数というのは、例えば、アンケートの項目(性別や年齢など)のことを指します。その上で、さらにデータをどのように取り扱っているのかによって尺度が異なります。
なぜデータの種類を覚える必要があるのかというと、この後に出てくる分析手法がデータの種類ごとに異なるからです。手元にあるデータがどのような尺度のデータなのか、質的変数なのか量的な変数なのかを考えてみましょう。

- 質的変数とは分類や順序を示す変数を意味します。
- 量的変数とは数値の間隔や大きさに意味がある変数を意味します。
この2つの変数それぞれにさらに分類があります。質的変数には名義尺度と順序尺度、量的変数には間隔尺度と比率尺度があります。
- 名義尺度とは、0:男性、1:女性といったように分類を示すデータで、数値の大小に意味はありません。
- 順序尺度とは、1:不満足、2:やや不満、3:どちらともいえない、4:やや満足、5:満足といったように分類を示すデータで、数値の大小関係が意味を持つものです。しかしながら、その数値の間の間隔については、意味を持たないものを言います。
このようにデータと一口に言っても様々な種類のデータがあるのです。
このように同じデータといっても、それぞれのデータ(情報+数値)の性格によって計算方法を変える必要があるのです。そのためにも、それぞれのデータがどのような尺度に基づくものなのかを確認することは非常に重要なのです。
今回は、尺度の解説を進めてきました。
SPSSでは、変数ビューで尺度の部分の設定は、後の分析に大きく影響を及ぼします。
しっかりと考え方を身に着けておきましょう。
よくあるご質問
名義尺度と順序尺度の違いは何ですか?
名義尺度はカテゴリ区分のみを表します(例:性別、血液型)。順序尺度は順位の意味を持つカテゴリです(例:満足度1~5、成績評価A~E)。どちらも質的変数ですが、順序尺度は「より高い/低い」の比較ができる点が異なります。
間隔尺度と比例尺度の違いは何ですか?
ともに量的データですが、絶対零点を持つのが比例尺度(身長・体重・所得)、持たないのが間隔尺度(温度°C・西暦年号)です。比例尺度は「2倍・半分」の計算が意味を持ちます。
SPSSで「スケール」とは何ですか?
SPSSでは間隔尺度と比例尺度を区別せず、まとめて「スケール」と呼びます。実務上は両者を区別しなくても分析できるため問題ありません。
適した尺度を設定しないとどうなりますか?
分析手法の選択やグラフのデフォルト表示が適切になりません。例えば、名義尺度の「性別」をスケールにしたままだと平均値を計算してしまうリスクがあります。
今回利用するソフトウェア

IBM SPSS Statistics
全世界で利用される統計解析のスタンダードソフトウェア。論文・研究で用いる主要な統計手法を網羅し、出力結果は論文記述しやすい形式で整理されています。
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今回ご紹介ソフトウェア

IBM SPSS Statistics
全世界で28万人以上が利用する統計解析のスタンダードソフトウェアです。1968年に誕生し、50年以上にわたり全世界の統計処理をサポート。データ分析の初心者からプロまでデータの読み込みからデータ加工、分析、出力までをカバーする統合ソフトウェアです。
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