分析手法 完全ガイド

テキストマイニングツールの選び方と比較

無料の Web ツール、デスクトップソフト、SPSS との組み合わせ。目的に合わせて選ぶ。

アンケートの自由記述や口コミを分析するテキストマイニングツールには、ブラウザで使う Web サービス、無料のデスクトップソフト、統計ソフトと組み合わせるアドオン、プログラミング言語のパッケージがあります。それぞれの得意なこと、研究と業務での選び方、日本語のテキストで押さえておきたい点をまとめました。

無料ツールと有償ツール目的別の選び方SPSS で分析

ご相談は製品に詳しい専門スタッフが承ります。IBM SPSS 正規販売店です。

手軽に全体像を見る ← 分析の深さ → 統計的に確かめる 操作で進める ← → コードを書く Web・クラウドブラウザで読み込むだけ デスクトップソフトPC で計量テキスト分析 Text Coder X for SPSSSPSS で属性と合わせて検定 Python・R処理を自由に組み立てる

テキストマイニングツールの位置づけ(概念図)

要約

テキストマイニングツール選びの要点

要約

テキストマイニングツールは、何を知りたいかと、分析をどこまで進めるかで選びます。まず全体像をつかむなら無料の Web ツール、語の共起などを無料で詳しく探るならデスクトップの計量テキスト分析ソフト、語を回答者の属性や評価と合わせて検定・回帰分析まで進めるなら Text Coder X for SPSS のような統計ソフトと組み合わせるツールが向いています。研究で使う場合は、辞書や設定を保存して同じ手順をくり返せるかも確かめます。

主な種類
Web・クラウド/デスクトップ/統計ソフト連携/プログラミング
無料で始める
Web ツール・デスクトップソフト
検定まで進める
Text Coder X for SPSS
選ぶ基準
目的・データの扱い・再現性
ツールの種類

4つのタイプ

01

Web・クラウドのサービス

ブラウザでテキストを読み込むと、頻出語、ワードクラウド、共起の図がすぐに表示されます。無料で使えるサービスもあり、まず全体像をつかむのに向いています。

02

無料のデスクトップソフト

PC にインストールして使う、計量テキスト分析のソフトです。共起ネットワーク、対応分析、クラスター分析、ルールによる語の分類などを備えたものがあります。

03

統計ソフトと組み合わせるアドオン

Text Coder X for SPSS は、語を回答者ごとの頻度や有無のデータにして、SPSS Statistics の分析にそのままつなげます。属性や評価と合わせた検定・回帰分析まで進められます。

04

プログラミング言語

Python や R には、形態素解析や機械学習のパッケージがそろっています。処理を自由に組み立てられ、大量のテキストの自動処理にも向いています。

比較表

代表的なツールの比較

ツール形態費用得意なこと向いている使い方
無料の Web サービスWeb無料で使えるものが多いワードクラウド、共起の図、頻出語の一覧少量のテキストの全体像をすぐに見る
計量テキスト分析ソフトデスクトップ無料のものから有償のものまで共起ネットワーク、対応分析、語の分類ルールテキストの計量分析を PC の中で進める
Text Coder X for SPSSSPSS Statistics のアドオン有償語を回答者ごとのデータにし、SPSS で検定・回帰分析自由記述を属性や評価と合わせて統計的に分析する
MyVoice TextVoiceクラウド有償アップロードして分析、SNS の投稿の分析顧客の声を継続的に集めて分析する
Python・Rプログラミング無料処理を自由に組み立てる、機械学習と組み合わせる大量のテキストを自動で処理する

各ツールの機能と利用条件は、それぞれの公式サイトで最新の情報をご確認ください。

選び方

目的から選ぶ

目的を決める何を知りたいか データの性質件数・社外に出せるか 分析の深さ図で見る/検定する ツールを選ぶ併用も選択肢 機能の多さより、目的とデータの扱い方に合うかで選びます

ツールを選ぶ順番

目的向いているツール
アンケートの自由記述で、まず多い話題を知りたい無料の Web サービス、計量テキスト分析ソフト
自由記述の内容が、満足度や年代でどう違うかを検定したいText Coder X for SPSS(SPSS でクロス集計・カイ二乗検定・回帰分析)
論文で、語の分類の基準と手順を示したいText Coder X の辞書とプロジェクトファイルなど、設定を保存できるツール
顧客の声や SNS の投稿を、継続して追いかけたいMyVoice TextVoice などのクラウドサービス
大量の文書を自動で分類したいPython・R と機械学習のパッケージ

ほかのツールで語の関係を探り、決めた分類を Text Coder X の辞書にして SPSS で検定する、という併用もできます。

確かめておくこと

導入の前に確かめる4つのこと

01

データの扱い

社外に出せないデータは、PC の中で処理できるツールを選びます。クラウドのサービスでは、データの保存場所と取り扱いの条件を確認します。

02

件数と長さ

扱うテキストの件数と1件あたりの長さを伝えて、処理できる目安を確かめます。

03

辞書と再現性

同義語や除外語の設定を保存して、同じ基準で分析をくり返せるかを確かめます。研究では方法の記述にも関わります。

04

分析のつなぎ方

取り出した語を、属性や評価の変数と一緒に分析できるかを確かめます。

日本語の注意点

日本語のテキストで押さえておきたいこと

項目内容
形態素解析日本語は単語の間に空白がないため、形態素解析で文章を語に分けます。使う解析器と辞書によって、語の区切り方が変わります。
表記ゆれ「問い合わせ」「問合せ」「お問い合わせ」のような書き方の違いは、同義語の辞書でまとめます。
複合語「待ち時間」「駐車場」のような語が分かれて数えられることがあります。辞書に登録して1語として扱います。
否定の表現「良くない」が「良い」として数えられることがあります。否定を含む語の扱いを決めておきます。

テキストマイニングとは(考え方と分析の進め方) →

SPSS で分析する

SPSS をお使いの方には Text Coder X

SPSS Statistics をお使いの方は、Text Coder X for SPSS を追加すると、テキストマイニングから統計的な分析までを SPSS の中で進められます。自由記述から作った語のデータを、年代や満足度などの変数と同じファイルで扱えるため、クロス集計、カイ二乗検定、ロジスティック回帰、コレスポンデンス分析にそのままつなげられます。

Text Coder X for SPSS →MyVoice TextVoice(クラウド型) →

よくあるご質問

よくいただくご質問

無料のテキストマイニングツールはありますか。

ブラウザで使える Web サービスや、PC にインストールして使う計量テキスト分析ソフトに、無料で使えるものがあります。Python や R のパッケージも無料で使えます。

研究論文で使うなら、どのツールがよいですか。

語の分類の基準と手順を示せることが大切です。Text Coder X の辞書とプロジェクトファイルのように、設定を保存してくり返せるツールが向いています。

SPSS でテキストマイニングはできますか。

SPSS Statistics に Text Coder X for SPSS を追加すると、日本語のテキストを語のデータに変換して、SPSS の分析にそのまま使えます。

アンケートの自由記述は、何件くらいから分析できますか。

件数が少なくても頻出語の確認はできます。属性ごとの違いを検定するときは、各グループに十分な回答があるかを確かめます。

執筆・監修

この記事の執筆・監修

畠 慎一郎
畠 慎一郎スマート・アナリティクス株式会社 代表取締役社長

経営学修士を取得後、統計解析ソフトウェアのSPSS社に入社。IBM社のSPSS社買収に伴い日本アイ・ビー・エム株式会社に入社し、SPSS製品をはじめとするデータ分析・ビジネス・アナリティクス製品の製品マーケティング・戦略立案を担当。2015年よりセールスフォース・ドットコムにて現在のEinstein Analytics(旧 Wave Analytics)の日本市場における製品責任者として参画。現在、スマート・アナリティクス株式会社 代表取締役社長。著書『武器としてのデータ分析力』『SPSS超入門』『文系ビジネスパーソンのためのデータ分析入門』。総務省統計局「社会人のためのデータサイエンス講座」講師も務める。

専門スタッフが対応しますIBM SPSS 正規販売店。構成のご確認だけのご相談も承ります。

分析の進め方のご相談

研究デザインに合う手法の選び方から、SPSS での実行、結果の解釈まで、専門スタッフがご相談に乗ります。

お電話でも承ります0120-835-761平日 9:00–18:00

次に学ぶなら